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SEOに重要なのは検索ボリュームと検索クエリの種類

この記事を書いた人
鈴木 裕太

広島県で中小企業診断士/ウェブ解析士として、個人事業主や中小企業者の方のウェブ活用の支援、経営コンサルティングを行っています。

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広島の中小企業診断士/ウェブ解析士の鈴木裕太です。

突然ですが、当事務所のホームページがGoogle検索で、「ウェブコンサルティング 広島」で2位、「webコンサルティング 広島」で3位に表示されるようになりました!

と聞くとすごい!どうやったの?と思いますか?
これは事実なのですが、安易にすごいと思ってはいけません。

どういうことかについて解説していきます。

上位表示されてもページに流入が無ければ意味がない

こちらは、「webコンサルティング 広島」というキーワードで自社サイトが検索結果の何位に表示されており、何回表示されて、何回クリックされたかをGoogleサーチコンソールで調べた結果です。

Googleサーチコンソールは、自社サイトのキーワードの検索順位や検索への表示回数などが確認できるツールです。

このデータでは、過去28日間の検索結果での表示回数は、46回
クリック数は、0回ということがわかります。

つまり、「ウェブコンサルティング 広島」で2位、「webコンサルティング 広島」で3位という実績について、表面上はすごそうでもウェブ集客には、現時点で全く貢献していません。

もしSEO対策を依頼する時があれば、このような事実を理解しておく必要があります。

SEO対策を依頼する前の注意点について

SEO対策を依頼する前には、以下の点に注意しましょう。

「地域+〇〇」のキーワードで上位表示という実績について

たまに、『「地域+〇〇」のキーワードで上位表示している実績があります!』と謳っているものを見ますが、そのキーワードの検索ボリュームがまず重要です。

もし検索ボリュームが少なければ競合も少ないことが多く上位表示されやすいのです。

そもそも同様のサービスを提供している企業がほとんどいなければ、SEO対策に力をいれなくても上位表示される可能性が高いです。

例えば、広島でハリネズミカフェが1店舗だけあった場合、「ハリネズミカフェ 広島」で検索するとその店舗のホームページが上位に表示される可能性が高いです。

それでは、検索ボリュームが少なくて、競合が多い場合はどのように判断すれば良いでしょうか?

この場合、そのキーワードからの成約率が高い場合は対策を取る優先度が高く、成約率が低そうな場合は対策の優先度が下がります

実績を確認する時には、そのキーワードの検索ボリュームとキーワードの質に注目するようにしましょう。

検索ボリュームの調査方法については後ほど説明します。

「1ページ目(10位以内)に表示されている」という実績について

『1ページ目(10位以内)に表示されている」という実績にも注意が必要です。

下記は、2021年11月にseoClarityが公開した「検索順位別のクリック率(日本)」に関するデータです。

検索順位クリック率
1位13.94%
2位7.52%
3位4.68%
4位3.91%
5位2.98%
6位2.42%
7位2.06%
8位1.78%
9位1.46%
10位1.32%
出典:2021 CTR Research Study: The Largest Ever for SEO

このデータを確認すると、検索順位10位のクリック率は、1.32%だということがわかります。

つまり、月間1000回検索されているキーワードでも10位だと、13回しかクリックされません。

1位に表示されるのと、10位に表示されるのでは、クリック率に10倍もの差があるので注意しましょう。

SEO対策を依頼する前の確認事項

「〇〇や△△のキーワードで上位表示の実績があります」
「□□のキーワードで上位表示をお約束します」
のような提案を受けた場合は、

  1. 月間検索ボリュームはどの程度か
  2. 月間流入数はどの程度を想定しているか
  3. お問い合わせに結びつきやすいキーワードか

を確認するようにしましょう!

検索ボリュームの調べ方

これまで解説してきたように、あるキーワードで上位表示されても、そのキーワードがほとんど検索されていなければ意味がありません

そうすると、検索ボリュームの大きいキーワードを狙いたいと考えるかもしれませんが、これにも注意が必要です。

なぜかというとビッグキーワード(検索ボリュームの大きいキーワード)は、競合他社も上位表示したいと思い対策を取っているため、上位表示の難易度が高いためです。

つまり、競合性が低くある程度の検索ボリュームのあるキーワードを狙っていく必要があります

ということで、検索ボリュームの調べ方について紹介します。

Googleキーワードプランナー

Googleキーワードプランナーとは、Googleでの広告配信に使用するキーワードについて調査できる無料ツールです。

検索ボリュームの調査や関連キーワードの調査ができるほか、広告出稿時の競合性や、クリック単価の目安を知ることもできます。

Googleキーワードプランナーは、無料で使用できますが、Google広告アカウントの設定が必要であり、Google広告で一定額使用しなければ詳細なデータが確認できません。

例えば、下記はGoogle広告に出稿しているアカウントと出稿していないアカウントでそれぞれ同一キーワードで調査した結果です。

Google広告に出稿しているアカウントでは、月間平均検索ボリュームが「110,000」と表示されているのに対して、Google広告に出稿していないアカウントでは、「10万~100万」とかなりアバウトな数値が表示されてしまいます。

Googleが提供しているツールなので数値としては、一番信頼できそうですが、Google広告に出稿予定の無い方は、別ツールを使用した方が良いでしょう。

Googleキーワードプランナーは、下記からご利用いただけます。

https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/

Ubersuggest

Ubersuggestは、無料で使用できるSEOツールで、アメリカのマーケター、ニール・パテル氏によって開発されました。ドメイン(URL)から調査する方法とキーワードから調査する方法があります。

ドメイン(URL)から調査するとそのウェブサイトでの月間の検索流入数や流入キーワード、被リンク数、DOMAIN AUTHORITY(≒ドメインの強さ)、キーワード毎の検索順位がわかります。

この機能は、競合サイトの調査ツールとしても使用することができます。

キーワードから調査すると、検索ボリューム、SEO難易度、有料難易度(広告出稿時の競合性)、広告出稿時のクリック単価がわかります。

有料プランもありますが、無料プランでも十分に調査を行うことが可能です。

Ubersuggestは、こちらからご利用いただけます。

https://neilpatel.com/jp/ubersuggest/

aramakijake

aramakijakeは、株式会社ディーラボが提供している検索ボリュームの無料調査ツールです。

Googleだけではなく、Yahoo! JAPANの月間検索数の予測値がわかり、各検索順位に表示された場合の想定流入数がわかるのが特徴です。

検索ボリュームだけではなく、調査キーワードの関連語も表示され、そこから新たに検索ボリュームを調査することも可能です。

aramakijakeは、こちらからご利用いただけます。

https://aramakijake.jp/

検索クエリの種類の違い

ここまで検索ボリュームの重要性と検索ボリュームの調べ方について説明してきました。

SEO対策は、検索ボリュームだけではなく、そのキーワードの検索クエリの種類が重要です。

検索クエリの種類は、

  • Knowクエリ
  • Goクエリ
  • Doクエリ
  • Buyクエリ

の4つに分けられます。

これは、どのような意図や目的で検索しているのかという「検索意図」を種類分けしたものです。

検索意図を理解することによって作成すべきコンテンツにどのような情報を含ませるべきかがわかり、ユーザーの満足度を高めることができます。

また、それぞれの検索クエリによって、ページ流入からの購入や申し込み、お問い合わせなどコンバージョンのしやすさが変わります

それぞれの検索クエリについて紹介していきます。

Knowクエリ(〇〇を知りたい)

Knowクエリは、「〇〇を知りたい」という検索意図が含まれるキーワードです。

例えば、下記のようなキーワードが当てはまります。

  • 歯槽膿漏とは
  • 虫歯 原因

ユーザーの知りたいことの意味や仕組みなどをわかりやすく解説して、悩みの解決につなげる必要があります。

Goクエリ(〇〇に行きたい)

Goクエリは、「〇〇に行きたい」とう検索意図が含まれるキーワードです。

例えば、下記のように、実在する行きたい場所やネット上で閲覧したいサイトなどが当てはまります。

  • 広島 カフェ
  • Amazon

ユーザーが行きたい場所に確実にたどり着けるようにする必要があります。

Doクエリ(〇〇をしたい/試してみたい)

Doクエリは、「〇〇をしたい」という検索意図が含まれるキーワードです。

例えば、下記のようなキーワードが当てはまります。

  • 〇〇 作り方

何かをしたい時に検索されるため、ユーザーのやりたいことの方法や行動につながる内容を提示する必要があります。

Buyクエリ(〇〇を買いたい/〇〇に申し込みたい)

Buyクエリは、「〇〇を買いたい」という検索意図が含まれるキーワードです。

Doクエリ(〇〇をしたい/試してみたい)の中でも、「購入・申し込み」に絞ったものをBuyクエリと言います。

例えば、下記のようなキーワードが当てはまります。

  • ノートパソコン おすすめ
  • 蟹 通販
  • 弁護士 無料相談
  • 〇〇 比較
  • 〇〇 口コミ

商品やサービスの購入を検討しているユーザーが納得して購入できるようなコンテンツにする必要があります。

検索クエリの中には明確に分類できないものもある

Knowクエリ、Goクエリ、Doクエリ、Buyクエリの4つを紹介しましたが、検索キーワードによって明確な分類基準があるわけではありません。

これは、同一キーワードでも検索したユーザーによって検索意図が異なる場合があるためです。

例えば、「弁護士 広島」と検索した場合を考えてみましょう。

下記のような検索意図が考えられます。

  • 自分も弁護士なので、広島にどのような弁護士がいるのかを知りたい(Knowクエリ)
  • 弁護士の方に営業したいサービスがあり、マップを確認して広島の弁護士事務所に行きたい(Goクエリ)
  • 広島の弁護士の方に話を聞いてほしい(Doクエリ)
  • 広島の弁護士に依頼をしたい(Buyクエリ)

検索クエリを明確に分類しようとするのではなく、どのような検索意図があるかをまずは、考えていきましょう。

成約に結びつきやすいのはDoクエリとBuyクエリ

それでは、どの検索クエリからSEO対策に取り組めば良いのでしょうか?

優先度の高いのは、成約に直結する「Doクエリ」と「Buyクエリ」です。

まずは、「Doクエリ」と「Buyクエリ」から対策をおこないましょう!

まとめ

SEOに重要なのは、検索ボリュームと検索クエリの種類ということをここまで紹介してきました。

まずは、自社サイトがどのような検索キーワードからどのくらい流入しているかを確認し、追加で対策すべきキーワードを検討してみることが必要です。

SUコンサルティングでは、下記のようなご依頼にも対応しております。

  • ウェブ解析/改善提案
  • SEO対策/SXO対策
  • ウェブ集客支援

まずは、お気軽に無料相談(オンライン可)にお申込みください!

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